経営相談事例集

歯科医院の経営は今後どうなっていく?どう対策すればいい?

保険診療報酬は今後どうなっていくかを考えてみましょう。
すぐに予測がつくのは、人口の動態変化に合わせて、
保険料収入と医療費支出のバランスが崩れていくことは間違いありませんね。

これは15歳~64歳までの、いわゆる生産年齢人口が減っていくため、健康保険料を払う人よりも、もらう側の人が相対的に増えていくからです。

東京オリンピックが行われる2020年には、
生産年齢人口は7445万人になると言われています。

対して、65歳以上の人口は3455万人。
20年前と比べて、生産年齢人口は約1200万人減って、
65歳以上は1250万人増えることになります。

こうなってくると、医療費支出の増加で保険料収入が減少し、
国の財政負担が増大していきます。

このため、今後もどんどん保健医療報酬は減額されていくことでしょう。
つまり、保険医療報酬にのみ依存する経営を続けていくことは、
今後さらに厳しくなっていくことでしょう。

では、どう対策していけばよいか?
それは、集患でライバル医院に打ち勝った上で、
自由診療の割合を増やしていく以外にないでしょうね。

ただし前提として、日本は人口が年1%くらいの割合で、
どんどん減っていくので、集患ができる医院は残って、
集患が弱い医院は淘汰されていくのは避けられないです。

その大前提がある上で、何に力を注いでいくべきかですが、
現在、予防歯科の考え方が一般消費者にも浸透している結果、
児童のカリエスはどんどん減っており、しかも治療の大部分が、
レジン充填で終わってしまい、保険診療報酬は伸びない。
今後も難しいでしょう。

逆に、児童の顎は小さくなっており、
歯列矯正が必要な児童は増えている。

こちらは児童数が減った分だけ、その少ない児童に
かけられるお金は増えるわけで、狙い目ではあるでしょう。

また、女性の社会進出は今後も続くでしょうから、
彼女たちの可処分所得は増えていくでしょう。

そうなると、女性のキレイになりたい願望を満たすべく、
矯正治療や審美歯科は伸びるのではないでしょうか。
特に、女性の中高年のインプラントは今後も一定の需要があるでしょう。

どの業界、ビジネスにもいえることでしょうが、
今後は何をやっても厳しい時代。
院長の経営手腕がますます問われていくことは間違いないでしょう。

うまくいっている医院の経営のやり方をコピーしながら、
日々経営者としての能力を高めていくことが大切ですね。

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