人件費は、クリニックが儲かっていようが、
閑古鳥が鳴いていようが、絶対にかかる経費です。
したがって、いわゆる固定費になります。
固定費なので、本来は比率でみるものではありませんが、
売上がある程度上がっているという前提でみると、
やはり20%くらいに抑えたいところです。
人件費には、スタッフに払う給与・賞与、
健康保険料・年金などの法定福利費、
その他の福利厚生費などが含まれます。
この法定福利費は比率が上がっていますし、
経営者にとっては負担が大きいですね。
相対的に、規模や収入が大きくなると、
経費率は下がりやすい傾向にありますが、
小さいクリニックで考えてみたいと思います。
例えば、ユニット3台、1日患者数30人くらいですと、
先生以外に、スタッフは3人か4人というところでしょうか。
平均給与×人数=人件費総額
となりますので、
人件費総額÷総収入=人件費率
をみて、経営判断していくことになります。
給与が高いのか低いのか、人数が多いのか少ないのか、
原因を探っていく必要がありますね。
この結果によって、増員or新規採用するときに、
職種などを決めて、人件費を決めていかないといけませんね。
ただ、規模拡大していく過程で、
歯科医師を雇う場合は、当然人件費は上がります。
給与を歩合計算することになるでしょうし、
診療収入と歯科医師の給与を、
比率で管理した方が良いと思います。
なんとなくの金額と決めてしまうと、
高すぎたときに、後からはなかなか下げられません。
特に、最初は比率のバランスが悪くなってしまうこともあり、
そうしたときは結局、収入をあげてバランスを取る、
ということになってしまいます。
最初に言いましたように、人件費は、
収入の20%に抑えたいところですが、
それはある程度の収入規模になったときの話で、
年商4000万円以下の場合は、
当てはまらないかもしれません。
そうした場合は、平均給与と比較して、
検討していかないといけませんが、
とにかく収入を上げれば、
細かい問題は解決しやすいので、
そこが経営者としての、腕の見せ所ですね。